置き畳は、引っ越し先でも使える場合があります。ただし「運べる」ことと「新しい部屋にきれいに敷ける」ことは別です。今の部屋に合わせた枚数や製作寸法が、新居の置きたい範囲にも合うとは限りません。足りない1枚を買えば済むと思っていたのに、並び方が合わず、結局ほとんど買い替えることもあります。
判断は、退去前に記録する、新居で仮置きする、寸法・枚数・状態を照合する、の順で行います。この記事では、再利用できるか、買い足すか、買い替えるかを、注文前に整理する方法を説明します。
先に結論
古い置き畳を先に処分せず、①1枚の実寸、②枚数、③商品名・色、④表裏の状態、⑤新居で置きたい範囲を記録してください。新居では、まず無理に詰めず仮置きします。合わない畳を自分で切る前提にはせず、再利用・買い足し・買い替えの総額を比べます。
退去前に残すのは、畳そのものと5つの記録
引っ越し後では、どの向きに敷いていたか、購入時の商品名が何だったかを思い出せないことがあります。畳を外す前に、部屋全体を入口側と反対側から撮り、次の内容を残します。
- 現在の敷き上がり寸法(縦何cm×横何cm)
- 1枚の長さ方向×幅方向×厚さ
- 縦に何枚、横に何枚並べているか
- 商品名、色名、購入時期、注文履歴
- 畳ごとの色むら、反り、角の傷み、裏面の状態
同じように見える正方形でも、82cm角と88cm角では、4枚を2×2で敷いた完成寸法が12cm違います。「たぶん82cm」ではなく、1枚ずつ端から端まで測ってください。畳目の向きが分かる全体写真も、あとで市松敷きを再現するときに役立ちます。
梱包前に、湿気と裏面を確認する
濡れたまま、または湿気を含んだ状態で密閉するのは避けます。表面と裏面のほこりを取り、乾いていることを確認してから、角と表面がこすれないように保護します。強く折る、重い荷物を載せる、長期間立て掛けたままにすると、変形や傷みにつながるおそれがあります。
裏面に粘着物、破れ、目立つ凹凸がある畳は、写真を残して分けておきます。新居の床材の名称だけで、滑り止めが十分か、床面に影響がないかを一律に判断することはできません。床側と畳の裏面を清潔にし、実際の場所で少数枚から状態を確かめてください。
新居では、家具を置く前に仮置きする
新居へ着いたら、いきなり壁際へ押し込まず、まず1〜2枚を置きます。がたつき、反り、裏面の浮き、ずれ方を確認し、問題がなければ予定した並びへ広げます。壁に囲まれる場所は、入口側だけでなく奥側や中央付近も測ります。壁のわずかなゆがみや測定誤差により、図面上の寸法どおりでも納まらないことがあるためです。
新しい畳を注文する場合も、間取り図の数字だけで製作寸法を決めるのは避け、鍵の受け取り後に実際の設置場所を測る方が確実です。巾木、柱の出っ張り、扉の開く範囲、置く予定の家具まで含めて「畳を置ける範囲」を決めます。
既存畳の完成寸法と新居の寸法を、同じ向きで比べます。たとえば82cm角4枚を2×2で敷くと164cm角です。新居で180cm角にしたい場合、周囲に合計16cmの空きが出ます。ここで1枚だけ追加しても正方形には広がりません。2×3なら164cm×246cmになり、希望範囲そのものが変わります。
再利用・買い足し・買い替えの判断表
| 選択 | 向いている状態 | 注文前の注意 |
|---|---|---|
| そのまま再利用 | 寸法と枚数が新居の配置に合い、反りや裏面の傷みが目立たない | 壁へ無理に押し込まず、仮置きで空きとずれ方を確認 |
| 一部を買い足す | 同じ寸法・厚さの商品があり、必要な追加枚数が明確 | 使用期間や製造時期による色差を許容できるか確認 |
| 一部だけ別用途へ | 新居の一角やベッド脇など、既存寸法のまま使える場所がある | 通路や扉の動きを妨げない配置にする |
| 買い替える | 新居の寸法・必要枚数が大きく違う、複数枚に反りや傷みがある | 処分前に新しい配置と納期を確定する |
買い足しでは、商品名が同じでも、使用中の日焼けや経年変化、製造時期の違いで色や見え方がそろわないことがあります。市松敷きにすると光の反射でも濃淡が変わるため、写真だけで完全な色一致を保証することはできません。色差が気になる場合は、新しい畳を一列にまとめる、目立ちにくい側へ置くなど、配置も含めて考えます。
1枚だけ足すケースは、置き畳を1枚だけ買い足す前の確認もご覧ください。既存品の写真、裏面、1枚の実寸があると、確認しやすくなります。
「サイズが合わないから切る」は注文計画に入れない
置き畳は、表面材、芯材、縁や側面、裏面の滑り止めなどで構成されています。市販の工具で端を切れば同じように仕上がる製品ではありません。既存畳を小さく加工できるか、加工後も同じ仕様で使えるかは、商品や状態によって異なります。自分で切断する前提や、必ず再加工できる前提で新居の配置を決めないでください。
数cmの違いなら、既存畳を中央に寄せて周囲に空きを残す方法もあります。ぴったり敷きたい場合は、新居の実寸から必要枚数と1枚寸法を計算し、既存品を使う案と、新しいサイズオーダー品へ替える案の総額を比較します。
新しく注文する前の照合メモ
- 新居で置きたい範囲の縦横を複数箇所で測る
- 既存畳の1枚寸法・厚さ・枚数を書き出す
- 既存畳だけで敷いた完成寸法と空きを計算する
- 追加後の縦枚数×横枚数を図にする
- 同じ商品・色・厚さを選べるか確認する
- 新品との色差が出る前提で配置を決める
- 反りや裏面の傷みがある畳は、再利用枚数として数える前に分けて確認する
- 買い足し案と買い替え案の総額を比較する
サイズ計算では、新居の部屋全体ではなく、実際に畳を置きたい範囲を入力します。壁に囲まれる方向と、片側が開いている方向も分けて考えてください。計算結果は、1枚寸法、縦横枚数、空き、概算総額まで一緒に確認します。
よくある質問
引っ越し先に合わない置き畳は、小さく切って使えますか?
商品や状態によって構造が異なるため、切断や再加工ができるとは断定できません。自分で切ると、側面や裏面を傷めるおそれもあります。既存品の商品名、表裏の写真、実寸、新居の希望寸法をそろえて、処分や加工の前に確認してください。
同じ商品を買い足せば、色も同じになりますか?
同じ色名でも、既存畳の使用期間や光の当たり方、製造時期によって見え方が異なる場合があります。完全に同じ色になる前提ではなく、新品をまとめて配置する方法も検討してください。
新居の床材を伝えれば、滑らないか判断してもらえますか?
床材名だけでは、表面の仕上げ、ほこりや湿気、ワックスの状態、畳裏面の劣化まで分からないため、一律には判断できません。床と裏面を清潔にし、少数枚を仮置きして確認してください。気になる動きや裏面の状態は、写真を添えて相談できます。
捨てる前、買う前に、写真と数字をそろえる
引っ越し後の置き畳選びは、「今ある畳を使うか」だけで決めると迷います。新居で作りたい畳スペースを先に決め、既存畳でできる配置、買い足した配置、買い替えた配置を比べると、必要な購入だけが見えてきます。
既存の寸法が合わず、新居に合わせて作り直す場合は、縦と横を別々に指定できる商品があります。計算結果に表示された1枚寸法と枚数を確認してから、希望する素材の商品ページへ進んでください。
LINEには、既存畳を敷いた全体写真、1枚の表裏、1枚の実寸と厚さ、新居で置きたい範囲の縦横、希望する並べ方をお送りください。写真だけで寸法や適合を確定することはできませんが、再利用・買い足し・買い替えのどれから検討すべきか整理できます。
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